ぺんぎんの生態

愛なんていくらでもばらまいてやる

人として軸がぶれている女-気がついたらOLになっていた話-

 

     気がついたらOLになっていたし、いまもOLです。 

    流れ流れで生きてきたせいで、すべてが白日夢みたいに思える。そんなことは無いでしょうか?

     

 

                            
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     大学卒業はギリギリだった。単位が。

 

     寝坊欠席マンだったからです。

 

      第二言語のフランス語は寝坊欠席で落として下の学年と一緒に再履修したり、そんなことばっかりだった。

 

      ただでさえ遅刻癖があるのに、ガルバやネカフェで夜にバイトを詰め込んでいるから1限は出席がきつい。

 

    住んでいたアパートがボロすぎて取り壊されてからは学校のゼミ室に寝泊まりしてほとんど住み着いていた。(炊飯器も置いていた

   

      それでもなんとか卒業して、気がついたらOLになっていた。

 

 

                                               𓃰

 

    そこそこ興味があった会社に採用されたので、んーまあとりあえず行こう(他に行くとこないし)と思っていたら、電話がかかってきて、最初の赴任地が山口県だと知らされた。ドン引きである。なぜゆえに山口。

 

  それで気がついたら山口に住んでいたし、

    また気がついたら転勤で東京にきていたわけです。

 

  引越しの瞬間、新しいアパートに荷物を運び入れた瞬間のソワソワする感じだけはしっかり覚えてる。

 

   山口に引っ越したときは、荷解きの作業をしながらWALKMANスピッツの「さざなみCD」を聴いていた。 名盤である。だからなんだ?お日様の光が床にさして部分的に暖かいゾーンがあって、指人間を暖かいゾーンに向かって歩かせたりした。いや、だからなんなんだ。指人間の記憶とかまじでどうでもいい。よく分からないことをしっかり覚えていたりする。引越しは緊張するから記憶力が無駄に働いているんだと思う。

 

  
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    引越しには断捨離がつきもので、山口から東京に来たときは車を捨てた。

    中古車とはいえ、働いた金をつぎ込んでローンを支払い、保険を支払っていた車を捨てるとなると、いよいよ訳が分からない。何がしたいんだろう。

 

 

                                               𓃰𓃰

 

 

    地元(滋賀)に住んでいたときも、山口に住んでいたときも、恋人と呼べる相手はいたけど、結局わたしが引越しして別れる。なんだそれ。自分の口から発せられたはずの「ずっと一緒にいようね」の軽さにビビる。気持ちなんてそんなもんか?「ずっと」ってどういう意味だ?

   モノも人間関係も断捨離して空っぽで引っ越して人生とは?みたいな気持ちになる。

 

  

                                              𓃰𓃰𓃰

 

   

     正月、実家でハッと目が覚める。

 

     この天井、小学校のころと同じじゃないか。

 

     もしかして、変なスゴロクやってる夢を見ていただけで本当は小学生のころから実家で暮らしているんじゃないか?どこまでが夢なんだろう?

    

   そんなことを考えていると妙に目が覚めてきて眠れない。眠れないときはとりあえずオナニーでもするか、となる。

 

    それにしても、この布団でこの天井をみながら何回オナニーしてきたんだ?そう、天井のシミが女性の身体に見えるんだった、この天井のシミを発見したのは小学生の頃だ。

 

   だめだ気持ち悪い。やっぱりこの部屋でオナニーしている時間だけが現実で、他はぜんぶ夢だったとしたらどうしよう?

 

    やばいやばい、誰かにLINEしてみる。しかし返事が来ない。いや来るはずがない、朝の4時じゃないか・・・

    

    気がついたら眠っていて、オカンの声が聞こえる。「ぺんぎん!」(※本当にそう呼ばれている)

   うわ、やっぱり小学生のころと一緒じゃないか。起きるのが怖い。

 

 

                                                     𓃰𓃰𓃰

 

 

  その場の流れで生きているとこういう感覚になるのか?なにか目標とかハッキリした軸があって生きてるひとはならないのか?人として軸がぶれているからか?

 

                                                   𓃰𓃰𓃰

 

   ブレながらもOL業が意外と続いている。

   先日も親に言われた、

  「意外と仕事続いてるじゃん~」

   確かに。

   転勤しながら今の仕事自体はもうすぐ6年目になる。

 

    転勤族はブレてる人間にかなり向いていると思う。仕事の形態自体が、そもそもブレまくっているからだ。 

    2月になってから「4月から青森行って」などと言われるわけです。いやもう二ヶ月切ってますけど!!と叫びつつ、引越し先を探したりしなければならない。引き継ぎやらなんやらで事務所も阿鼻叫喚である。

   そして会社のブレブレの意向に従って必死で後輩に引き継ぎをしているとき、あれ、自分の軸はブレてないのかな?と思えてくる。

  大波に揺れる船に乗っていたら、個人的なブレなんてどうでも良くなるのです。

 

                                                    𓃰𓃰𓃰𓃰

 

   地方にいたころは外部との電話対応がメインだったのに対して、東京にきてから内部向けのPC作業メインになった。

      

   とたんに不安になった。ああそうか、誰かと話しているときに、ちょっとだけ気持ちがスっと落ち着くんだな。恋人や友だちじゃなくて、仕事として誰かと話したい。上司とか同僚以外の、誰かに必要とされてその対価としてお金をもらって安心したい。承認欲求の鬼なのか?

 仕事に求めることって人によっていろいろだけど、わたしの場合お金が1番で2番目にそういう存在意義みたいなことがあるんじゃないかなあ。

 

  仕事の都合で引越ししたり人生を左右されてきたから余計に、自分の存在意義がグラグラにブレているのかもしれない。なんでここにいて、なんでこの仕事を? と考えても人事の気まぐれなだけで、答えがないからである。 

 

   そのころやっぱり流れで(ほんとうに流れである)BARイベントを始めた。人と話していると、気持ちが落ち着きつつあるのが分かる。ブレブレ人間でもきっと君がいたら変わる?てなわけである。最近はときどきフェチ系のお店に勤務させてもらっているので気がついたらお近くの方会いに来てください(おもむろに宣伝)

     

    すみません、流れ流れで生きていますが、わたしがこれ以上ブレて消えてしまわないように、ぜんぶが白日夢になってしまわないように、ぺんの周りにいてください・・・

 

 

                                              𓃰𓃰おわり𓃰𓃰

 

 

暗い部屋の向こう・・・

愛にしたわ。

愛にしたわ。

 

やっぱりWALKMANだけは捨てられないなあ。