ぺんぎんの生態

愛なんていくらでもばらまいてやる

映画「館」にまつわる雑記

 

最近全然ブログ更新していなかったんですが、ただただ仕事が忙しかったからです。

 

とはいえ、ちょくちょく映画館には行ってます。


最近観た映画では「mid90s」が地味に個人的ヒット。

あれは「地味に個人的ヒット」ってみんな思ってるんじゃないかな 。
実際はマジでスマッシュヒットしてたわけだけど、どうみても派手じゃないし、個人の内面にリンクするような内容だからだよね。


「mid90s」監督したジョナ・ヒルといえば「スーパーバッド童貞ウォーズ」で、さすがに200回も見ていないけれど好き。あれもマジでスマッシュヒットしてるのに、「地味に個人的ヒット 」とか思ってしまうね。この感じ、好き。


「mid90s」は、16mmフィルムの乾いた映像自体が、すごいよかった。観たあとにトイカメラを買おうとしてしまった。
でもトイカメラ風のスマホアプリでいいんじゃない?ってなってしまうのが切ない。f:id:mizuhopem:20201015193927j:image

 

町山さんがラジオでコロナ禍の映画業界事情を語ってたやつを聞いた。

「大スペクタクル映画以外は消えてしまう。」「ミニシアターは消えてしまう。」って、ほんとうにそうなるのかもしれない。 


Netflixでいいんじゃない?」ってなるからだ。
ディストピアだ。

トイカメラも「アプリでいいんじゃない?」で終わらせず、やっぱり買ったほうがいいのかもしれない。

でもまあ、「Netflixでいいんじゃない?」という気持ちも わかる。


実際、Netflixは最高だ。


マクドエビフィレオとポテトと爽健美茶のセット買ってきて、あとは一日引きこもってNetflix観てる休日が大好き。
もうそれでいいよってなるな。


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最高のNetflixに映画館は対抗しないといけないから、どんどんテーマパーク的な要素が強くなっていく。


音がめっちゃいい、めっちゃ爆音、画面めっちゃでかい、座席動く・・・コロナウイルスにおびえるひとも、家でできない体験を得るためであれば映画館に来るのか?

 

少し前にリバイバル上映された「インセプション」は、それこそNetflixでいつでも観れるのに、
Netflixでいいんじゃない?」ってならなかったし、実際観に行きました。
デカい画面で見たい!と思ったからです。
それに、派手な映画なら、あんまり映画館を好まない系の彼氏もなんとなく誘いやすい。

 

じゃあ例えば地味な映画なら、どうなのだろう。

「地味な」というのも定義しにくいが「mid90s」の公開記念に(青春映画として?)「バッファロー66」が渋谷ホワイトシネクイントでリバイバル上映されていた。
バタバタしている時期で観に行けなかったけれど、わりと観たかった。


おそらく、比較的地味な映画に分類されるであろうが、

音楽がいい、映像に没頭したい、とかそういう要素が揃えば、

人を集められるって例になったんじゃないか。
そもそも「バッファロー66」は名作中の名作だし映画館で観たい 。
しかし、じゃあ「ブリジット・ジョーンズの日記」だったら?
Netflixでいいかも・・・だいすきだけど。
いや、大画面でハイパーイケメン時代の(今も最高ですが)ヒュー・グラント観たいかもしれない。

 

あとはホラー映画も、地味だとしても集客しやすいと思う。
ホラーは地味でも地味じゃない。
ホラー映画「事故物件」が驚異のロングラン上映で「IT」超えの大ヒット(まじ?)らしいけれど、うまくタイミングに乗ったなーと思う。


大スペクタクル映画が軒並み公開延期になっている間に、わいわい観るとしたらホラーだからだ。


わたしはJホラーが苦手すぎて観に行けませんが。


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4DXもIMAXも好き、ホラー映画でわいわいするのも楽しい、

けど、そういう方向性の、いわゆる「アトラクション的な」映画館の楽しみ方とは違う理由で、映画館にいく人種も、しかし少なくないはずだと思う。

 

「映画館という空間そのもの」に、すでに行く価値を見出しているから行く場合は、べつに画面が大きくなくていい、座席動かなくていい、爆音じゃなくていい。

そこにいれば、どこにも行かなくていい、何にもならなくていい、スマホも電源オフで、ただそこにいる、ということが許される。そういう空間がほしい時がある。


Netflixではそうはいかない。
深夜に、眠くなりながら現実との境界線がわからないくらい画面に没頭するのも、後ろのほうの席で、ときに、画面を見ている自分を俯瞰してみるのも、家ではできないことだし、そこは確実に居場所だったわけだ。

 

さみしいとか居場所がないとか、そういう感情は
社会的なもので、つながりから断絶してしまえば救われる。

映画館という空間においては、となり座席のオッサンも、前の座席のお姉さんも、ひとしく全員が何物でもない。
映画館というメンヘラ救済装置。


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さみしくて居場所がないひとにとって、映画館がなくなるのは、とりわけレイトショーがなくなるのはスマホがなくなるのと同じくらい危機的状況です。


好きな映画を挙げるときに必ず「トゥルー・ロマンス」を入れている。

冒頭、主人公が映画館にいくシーンが大好きだ。


居場所がほしくて映画館に行く人間が、そこで最高の女の子に出会うなんてロマンチックにもほどがある。


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新宿のTOHOやピカデリーで深夜上映の映画を見てからマクドで始発を待って帰る朝をもういちどやりたい。

 

 

                             🦙🦙🦙おしまい🦙🦙🦙

 

BRON

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  • リッキ・リー
  • ポップ
  • ¥255

 

 

しかし、映画を観た夜が明けるとき、セックスしたあとの明け方、どうしてマクドが食べたくなるのか🍔🍟

 

要するに映画はセックス