ぺんぎんの生態

愛なんていくらでもばらまいてやる

好きな映画をゆるく紹介2 「ウォールフラワー」

 

 

  4,5年前くらいのことですが、わたしが「出会い系で適当な男の子にメッセージを送って、そのひとに会うことはなく、ただ同じ時間に同じ映画を観て感想を言い合う」というおそろしく孤独な遊びをしていたことがあります・・・

   そのときに適当に絡んだ男の子と適当に観た映画の1つが「ウォールフラワー」。

   適当に観た映画とか適当に聴いた音楽がじつは最高で、それからずっとそのことを心のなかで大切にしてるみたいなことって、みんなあると思うけどわたしにとってはこれです。

   一緒にみてたひとのことは記憶が全く無いけど、途中までチャットしてたのがピタッとやんだことと、終わってから「この映画めっちゃ好き」って話したのは覚えてる。観終わったあとだれかを抱きしめたりしたくなる映画だから、なんであれ共有できてよかったかもしれない。会うことはなかったけど・・・

 

  というわけで、好きな映画紹介2は「ウォールフラワー」を選びました。

 

                                                       ⛲


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『ウォールフラワー』

(原題: The Perks of Being a Wallflower)

   スティーブン・チョボスキ著『ウォールフラワー』を原作としたアメリカの青春映画。

出演    ローガン・ラーマンエマ・ワトソンエズラ・ミラー

監督      スティーブン・チョボスキー

 

あらすじ(filmarksより引用)

チャーリー(ローガン・ラーマン)は、小説家を志望する16歳の少年。高校入学初日にスクールカースト最下層に位置付けられ、ひっそりと息を潜めて日々をやり過ごすことに注力していた。ところが、彼の生活は、陽気でクレイジーなパトリック(エズラ・ミラー)、美しく奔放なサム(エマ・ワトソン)という兄妹との出逢いにより、一変する。初めて知る“友情”、そして“恋”―。世界は無限に広がっていくように思えたが、チャーリーがひた隠しにする、過去のある事件をきっかけに、彼らの青春の日々は思わぬ方向へ転がり始める―。


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  上に引用したあらすじは間違ってはいないけれど、いささかドラマチックに書きすぎている気がする。

  ぶっちゃけそんな大変な事件は起こらない。

  青春の日々が思わぬ方向へ転がり始める・・・なんてことは、無いです。

  めちゃくちゃナイーブな少年(16歳)・チャーリーが、自意識や過去のトラウマと向き合って思春期のモヤモヤをちょっと乗り越えていく話、それだけ。

  だから、どうしようもないくらいに、思春期のモヤモヤというモヤモヤの塊みたいな映画です。

 

                                                    🥤


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  原作小説の作者・スティーブン・チョボスキー自らが監督をしているということで気になって原作を読みました。

  映画ではチャーリーが‘ 誰か ’ に手紙を書くシーンから始まって、途中途中も手紙を書いている(チャーリーのモノローグが挿入される)。

  原作では、最初から最後までずっと手紙の連続。アルジャーノンに花束を」  と同じで、小説にまとまっているけれど中身は手紙。だから、チャーリーからの手紙を自分に宛てられているように感じられるのが原作の魅力。

  内容は家族のことと友人のことが半々くらい。ほんとうに高校生が書いているような、日常の手紙。 何故それが面白いかというと、上にも書いたとおり、思春期のモヤモヤがめちゃくちゃリアルだから。チャーリーはあるトラウマを抱えているんだけれど、そうでなくても、誰もが感じたことのあるモヤモヤ(自意識の扱い方がわからないとか、好きな女の子とどうなりたいか分からないとか、自分を妙に客観視してしまってひととの距離感が分からないとか・・・)がめちゃくちゃリアルに書かれている。

  もちろん、それが映画でも同じ。なにか事件が起きるとかじゃない、思春期ってそれ自体が(本人にとっては)事件だからです。

 

                                                     🧸

 


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   映画「ウォールフラワー」は、小説を読んだ後でもやっぱりこれ以外有り得ない!!と思えるような完璧なキャスティングで、まずその時点で最高です。主人公のチャーリーは、ローガン・ラーマンが演じていて、見るからにナイーブ !って感じが天才。

重要な友人役でエマ・ワトソンエズラ・ミラーが出演。原作でチャーリーはサム(エマ・ワトソン)のことを「超可愛くていい人で、いつか車を手に入れたらデートに誘いたいと思った初めての女の子」って表現しているけど、エマ・ワトソンの登場した瞬間に説得力満点すぎた。

エズラ・ミラーも、この役は彼しかいないでしょう。めちゃくちゃいい。セクシーだし。

  あと、学校の先生役でポール・ラッドが出ていますが、これも、彼しか有り得ないですもう・・・完璧!

 

                                                         🌜


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  描かれてるのが・・・ 2、30年前のアメリカのスクールカルチャーにおける、「カースト上位でも最下位でもない、ゆーてあんまりイケてる系じゃないけど、ドラッグ、酒、パーティー、セックスで自堕落な生活しつつも、勉強もがんばって大学目指してる」層

  これフツーに見てて面白い。文化違うから共感!とはならなくても、

「よく分からんデカい家で親がいない間に地下室(!)で集まってやっとるパーティーとかそういうの面白い。

  画質が終始ザラザラ(暗い部屋で撮ったような感触)なのも、ノスタルジー感満載で良い。

 

                                                     🍳


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  小説では家族の話もたくさん出てきたけれど、映画ではほとんど触れられず(兄、姉、親戚一同の話とか何回も手紙に出てくるけど映画ではぜんぜん出ない)、そのかわり、エマ・ワトソン演じるサムとの恋愛と友情がメインになっている。

   いいとか悪いとかじゃなくて、小説を忠実に再現すると、あまりにも取り止めがないから、映画的にまとまっていてこれで正解と思う。

  めちゃくちゃ可愛いエマ・ワトソンがいっぱい観れるから幸せです。

  ドラッグでパキってフワフワしてるシーンに幼少期の回想を織り交ぜてきたりとか、そういうのは、映画的でいいなあと思った。サントラも素晴らしいです。

 

                                                         🍿

 


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  質感もザラザラだし全体的にフワフワしてるし、地下でパーティーしてブラウニーにはもちろん薬入ってるしミルクシェイク飲むしエモすぎる夜に友だち3人でドライブするし、ニヤニヤしてたらふいに傷をエグられて、痛い・・・と思って気がついたら爽やかに終わってる。

そんな映画です、オススメ。夜中に観て、観終わったら誰かに電話して。

 

                                                   🌃

 

余談ですが「好きな予告編」としても、わたしはこの映画を挙げています。

It's Time/Imagine Dragonsは本編では使われていないけれど、予告でこの曲使ったのすごい合ってる。何回観てもこれ構成とかめちゃくちゃ上手い・・・

YouTubeにあります▼

https://youtu.be/RGbSAyOtFeY

 

 

                                      🦄🦄🦄おわり🦄🦄🦄

 

 

 

サントラから1曲